社債や国債等の債務証券(Debt Securities)は分類が大事!米国会計基準での考え方

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債務証券(Debt Securities)の分類に関して。

債務証券は分類が大切です。保有目的により3つに分類することができます。問題になりやすい分野かなと思います。債務証券からの損益の処理方法も間違わないようにマスターしましょう。なじみがない分野ですが、一度慣れてしまえば簡単です。

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僕の勉強の仕方を少し。

朝会社に行くまでの通勤時間は、ダウンロードしている講義を繰り返し聞きながら、頭の中で復習をし、昼休みはアプリでMCを解き、仕事の移動時間はダウンロードした講義を聞く、ということをしています。

どんなことでも、やり続ければ何らかの形で結果になると信じて、皆様も頑張りましょう!

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はじめに

債務証券の分類を見る前に、債務証券の上位カテゴリーである有価証券に関して。

有価証券は英語でSecuritiesです。

社債や国債等の債務証券(debt securities)と、株式に代表される持分証券(equity securities)、金融派生商品(Derivative)などが有価証券と言われるものです。

有価証券と聞いても、僕のような一般人にはあまり身近な存在ではなく、僕もUSCPAを勉強する前は、全くと言っていいほど知識がありませんでした。

そんな身近にないと思っていた有価証券ですが、僕も以前購入したUS$2,000分の投資信託を保有していました。以外と皆さんも有価証券を保有しているかもしれませんね。

この有価証券は分類が非常に大切です。問題を解く際も、「あれどっちだったけ?」となりやすい項目です。

例をあげると、僕のもっているUS$2,000の投資信託は、先月の時点でUS$2,106まで価値が上がっていました。ざっくりいうと、このUS$106をIncome statementに入れるか、Accumulated OCIに入れるかの違いを問題では問われることが多いです。

債務証券

社債や国債などの債務証券(debt securities)は、保有する目的別にHeld to maturity、Available for sale、Trading と3つに分類されます。

  • Held to Maturity
  • Available for sale
  • Trading

簡単にいうと、後ろにBondが付くものは債務証券です。

例えば社債(corporate bonds)、地方債(municipal bonds)、国債(government bonds)などが債務証券です。

Held to maturity(満期保有目的債務証券)

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Held to maturityは日本語で満期保有目的債務証券になります。

簡単に言うと、満期まで売ったり買ったりしない証券です。途中で売却する意思がないので、期末の時価の上昇や下落を考慮する必要はありません。保有している間は利息をもらえます。

満期保有目的債券の評価方法

満期保有目的債権証券(Held to maturity)に分類されると、償却原価(amortized cost)で評価をされます。

  • 満期保有目的債務証券=償却原価
  • Held to Maturity = Amortized Cost

僕は、償却原価(amortized cost)で認識するということは理解していましたが、しっかりと理解しておらず、問題を解く際はよく間違えてました。

けど、償却原価(amortized cost)で評価するって、よく意味が分からん?となりませんか。僕は当初意味が分かってなかったです。

満期保有目的債権証券に関する考え方と仕訳

償却原価(amortized cost)で評価するとは、実際の受け取り額と利息収益の差額を、取得した証券の簿価に反映させていくということです。

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例えば僕が働いている会社が、額面US$200,000の社債(債務証券)をDiscountでUS$180,000で購入したとします。そして、満期保有目的債務証券(Held to Maturity)に分類したとします。その他の条件は以下です。

  • 満期まで5年
  • 利払い日は6月30日と12月31日の年2回
  • 元本US$200,000
  • 表面金利が5%、
  • 実行金利が10%

因みに社債の購入の際には、Those charge with governanceつまりBoard of directorsの承認が必要です。

社債の購入に際し、以下の仕訳を行います。

(Dr.) Held to maturity       180,000

        (Cr.) Cash                     180,000

社債発行側は社債の項目で学習した通り、以下の仕訳を行います。

(Dr.) Cash                                           180,000

         Discount on Bonds payable         20,000

        (Cr.) Bonds payable                          200,000

次に6月30日の初回の利息受け取りの際は、受け取る金額は元本x表面金利x半年分のUS$200,000 x 5% x 6/12 = US$5,000で、利息収入は簿価残高x実行金利で、US$180,000 x 10% x 6/12 = US$9,000となります。

そして収入と受け取り額の差額をHeld to maturityとして償却していくのです。

(Dr.) Cash                        5,000

        Held to maturity       4,000

        (Cr.) Interest revenue    9,000

6月30日時点のこのHeld to maturityに分類された社債の評価額はUS$180,000 + US$4,000の合計US$184,000となるわけです。これを「償却原価(amortized cost)で評価する」ということだと僕は理解しています。

もし社債をdiscountでもpremiumでもなく、額面発行で購入した場合は、取得原価で計上し続けます。

Available for sale

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次に売却可能の有価証券、Available for saleに関してです。

Available for sale は簡単に言うと、「満期まで持つ気もないが、今のところ売却するつもりもない」ということです。

例えば、僕の働いている会社が2019年1月に満期まで5年の社債をUS$200,000で額面発行で購入しました。

その社債は、3年を目途に売却しようと考えているとします。これは近いうちに売却する予定でもありませんし、満期まで持つという訳ではありませんよね。

こういう社債をAvailable for saleとして分類します。

そしてHeld to maturityは償却原価で評価をしましたが、Available for saleは期末時点で時価評価をします。

時価評価をするということは、gainやlossが出ます。このgainやlossは資本(Equity)のaccumulated Other Comprehensive Income(その他の包括利益累計額)で計上します。

購入時の仕訳は次のようになります。

(Dr.) Available for sale    200,000

        (Cr.) Cash                   200,000

次に2019年期末にその社債の時価がUS$220,000になっていたとします。取得原価よりUS$20,000価値が上昇しています。

そのUS$20,000をUnrealized gainとしてOCIで認識し、Available for saleの価値を上げるのです。

(Dr.) Available for sale                    20,000

       (Cr.) Unrealized gain (OCI)         20,000

売却の際は、OCIに計上してあるUnrealized gainを消し、Income statementへ計上し、realizedしてあげます。

ここで注意しないといけないのは、税効果会計を考慮に入れることです。

OCIに計上したUnrealized gainは、実現可能性の低い評損益としてOCIに計上されています。

将来売却する際には、その実現可能性の低い評価益は、実際の利益になり課税対象となります。

今は支払いの義務はありませんが、将来売却時に課税されるので、その課税分を先に負債計上しておこうということです。

ですので、法人税率が20%だった場合は以下の仕訳を行います。

 (Dr.) Available for sale                    20,000

       (Cr.) Unrealized gain (OCI)         16,000

                Deffered Tax liability     4,000

次にその有価証券をUS$250,000で売却した際の仕訳を考えてみましょう。

まずは売却時点の時価に評価をあげます。

US$220,000からUS$250,000にUS$30,000評価が上がっているので、

(Dr.)  Available for sale                30,000

       (Cr.) Unrealized gain                24,000

                Deferred tax liability           6,000

いざ売却します。

(Dr.) Cash                                                                 250,000

         Unrealized gain                                                  40,000

         Deferred tax liabity                                              10,000

         (Cr.) Gain on sale of Available for sale                      50,000    

                  Available for sale                                              250,000

という感じです。

税効果が絡んでくると、一気にやる気をなくしてしまっていた僕です。

 税効果の覚え方は「雨じゃん。そんなえー(損なDTA)、駅でる(益なDTL)」と覚えていました。

評価損が出るとDTA、評価益が出るとDTLです。

ちゃんとした説明でなくて申し訳ないですが、税効果会計は苦手分野であった為、無理やり覚えました。

Trading

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3つ目の分類の最後は売買目的有価証券、Trading securitiesです。

これが一番簡単です。

「満期まで持つ気はなく、近い将来売却する」という売買を目的で保有する際に分類されます。

そして期末時点の時価で評価をし、評価損益はUnrealized gain or lossとしてnet incomeに計上します。Available for saleとの違いはここです。

Available for saleも同じく期末時点で時価評価し、その際の評価損益も同じくUnralized gain or lossでした。ですが、Available for saleはOCIで計上していたのに対して、TradingはNet incomeに評価損益を計上します。

購入時の仕訳は次のようになります。

(Dr.) Trading            200,000

        (Cr.) Cash                   200,000

次に2019年期末にその社債の時価がUS$220,000になっていたとします。取得原価よりUS$20,000価値が上昇しています。

そのUS$20,000をUnrealized gainとしてNet Incomeで認識し、Tradingの価値を上げるのです。

Net Incomeで認識するということは、配当原資のRetained earningsに振替られます

(Dr.) Trading                               20,000

       (Cr.) Unrealized gain (RE)         20,000

債務証券の分類の変更

最後に債務証券の分類の変更について。

基本的には分類の変更は認められていません。

簡単に分類を変更ができると、Net IncomeやOCIが変わることになるので、利益操作をしやすくなるからです。

しかし、その変更が合意的に説明可能な場合には、分類の変更も認められています。

Tradingへの変更

Tradingへの変更は比較的簡単です。

Available for sale→Tradingの場合もHeld to maturituy→Tradingの場合も、変更時点の時価で認識し、時価への評価替えによる差額はIncome StatementのNet Incomeに反映させます。

Trading からの変更

Trading からの変更も比較的簡単です。

Trading→Available for saleもTrading→Held to maturityも、既に過去のI/Sで認識しているUnrealized gain or lossはそのまま何もせず、前期末のB/S上の残高と時価への評価損益をNet Incomeに反映させます。

Held to maturityからAvailable for saleへ

Held to maturity→Available for saleへの変更は、変更時点の償却原価と時価の差額をAccumulated OCIで計上します。

Available for saleからHeld to maturityへ

Available for saleでOCIに計上していた評価損益と、変更時点の簿価と時価との差額をOCIに合計して計上、その後は債券の残存期間にわたって償却し、徐々にNet Incomeに振替ていきます。

最後に

債務証券の3つの分類は言葉と会計処理が非常に大切です。

では暗記しましょう。

債務証券は(①)、(②)、(③)の3つに分類しないといけません。

(①)は満期まで保有する目的で、途中で売却はしません。評価方法は(④)です。

(②)は満期まで保有するつもりもなく、かといって今すぐ売却する予定もありません。期末の(⑤)で評価し、評価損益は(⑥)で計上します。

(③)は、近い将来に売却をすることを目的としています。期末の(⑤)で評価し、評価損益は(⑦)で計上します。

それでは、皆さん頑張りましょう!

これが少しでも誰かの役に立てると嬉しいです。

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